クンニをするなら、なるべく綺麗な方がいい。
そう思い膣の中まで洗う。
一見すると紳士的な行動にも見える。
しかし医学的には、余計なお世話らしい。
膣は、我々が指やシャワーを突っ込んで掃除しなくても、自分で内部の環境を整えている。むしろ親切心で石鹸まで入れると、膣を守っている良い細菌まで洗い流してしまう可能性があり逆効果になるという。
洗うべきなのは外側。 膣の中は洗わない。
男はまず、膣より先に自分の認識を洗った方がよさそうである。本記事では、膣と外陰部の違い、クンニ前の正しい洗い方、男性の包皮内を洗う場合との違いまで解説する。クンニ前に限らず、セックス前のケアでも基本は同じ。洗うのは外陰部までで、膣内へ石鹸やシャワーを入れる必要はない。

「膣」と「外陰部」は別の場所
まず知っておきたいのが、一般に「膣」と呼ばれている範囲の多くは、正確には外陰部だということ。
外から見える、
大陰唇 小陰唇 クリトリス 尿道口 膣口
などをまとめて外陰部という。一方の膣は、膣口から子宮頸部へ続く体内の管である。
つまり、クンニで舌が触れる部分の多くは膣内ではなく、外陰部や膣口の周辺だ。女性器を全部まとめて「膣」と呼ぶことは珍しくないが、洗い方を考えるときは、この区別がかなり重要になる。
外陰部は優しく洗う。膣内は洗わない。これが基本にある。
クンニ前でも膣内は洗わなくていい
膣には、分泌物などによって内部を排出し、自ら環境を保つ仕組みがある。また、膣内には健康を守る細菌が存在し、酸性の環境を維持している。水や洗浄液を内部へ入れる膣洗浄は、この細菌バランスや自然な酸性環境を乱す可能性があるため避けた方がいい。
・石鹸をつけた指を膣内へ入れる
・シャワーを膣口へ強く当てる
・ボトルなどで膣内へ水や洗浄液を注入する
・性交後に精液や分泌液を洗い流そうとする
膣洗浄をしても、性感染症や妊娠を防ぐことはできない。むしろ正常な細菌を洗い流し、感染から守る環境を損なう可能性がある。膣内に残った経血、精液、分泌物を落とすために洗浄する必要もない。「クンニされるから、奥まできれいにしておこう」という配慮は分かる。
しかし、相手の舌のために膣内環境を壊しては本末転倒である。
舌は喜んでも、乳酸菌が泣いている。
クンニ前に洗うなら外陰部だけを優しく
性交やクンニの前にシャワーを浴びること自体は問題ない。ただし、必要なのは女性器を無臭・無菌にすることではなく、外側の汗、皮脂、尿や経血の残りなどを優しく流すことだ。
◇基本的な洗い方 ・ぬるま湯で外陰部を流す ・大陰唇や小陰唇の周辺を指の腹で優しく洗う ・必要なら無香料・低刺激性の洗浄料を外側だけに使う ・洗浄料が残らないよう十分にすすぐ ・清潔なタオルで押さえるように水分を取る
外陰部は温水だけでも洗える。洗浄料を使う場合は、香料や刺激の強い製品を避け、外側へ少量使用するのが無難だ。肌が敏感な人や炎症がある人では、低刺激の石鹸でも乾燥や刺激が起こる場合がある。

男は包皮の中まで洗うのになぜ膣内は駄目なのか
男性器の場合、包茎であれば包皮を優しくめくり、亀頭や包皮の内側を洗う。そこまで洗うのだから、女性も膣口の奥まで洗った方が清潔なのではないか。そう考えるのも自然だが、身体の構造が違う。
包皮の内側や亀頭は、皮脂、汗、尿などがたまり得る外部の皮膚や粘膜面である。成人男性には、無理のない範囲で包皮をめくり、ぬるま湯などで内側を洗い、乾かした後に包皮を元へ戻すことが勧められている。
一方、膣は身体の内部へ続く器官であり、独自の細菌環境と自浄作用を持つ。分かりやすく例えるなら、膣内洗浄は包皮をめくって亀頭を洗うというより、尿道の中へ石鹸水を入れて洗う感覚に近い。もちろん膣と尿道は別の器官なので、解剖学的に同じという意味ではない。要するに、
表面や外側にたまった汚れは洗う 身体内部の管へ洗浄剤を入れない
という違いだ。
クンニ前の注意点は膣内洗浄だけではない
クンニ前の清潔を気にするなら、女性側へ奥まで洗わせるより、男性側も準備した方がいい。
手と爪を清潔にする
クンニと同時に指を使うなら、手を洗い、爪を短く整える。尖った爪やささくれは、外陰部や膣口の粘膜を傷つける可能性がある。洗った後も、石鹸やハンドクリームが手へ残っていないか確認したい。
口内の傷や炎症を確認する
オーラルセックスでも、淋菌、クラミジア、梅毒、ヘルペス、HPVなどの性感染症は感染し得る。口内炎、歯茎からの出血、唇や口内の傷がある場合は、感染リスクを考えて控える判断も必要になる。
まとめ|洗うのは外側、膣内は本人に任せる
クンニ前でも、膣の中まで洗う必要はない。
膣には自ら環境を保つ仕組みがあり、水や石鹸、洗浄液を内部へ入れると、正常な細菌バランスを乱す可能性がある。正しいケアは、
外陰部をぬるま湯で優しく洗う 洗浄料を使うなら無香料・低刺激性 膣内へ指、泡、シャワーを入れない 強くこすらない 普段と違うニオイや症状があれば受診する
外陰部を洗い、膣内までは洗わない。「目に見える外側は優しく清潔にするが、身体内部まで石鹸で掃除しない」。クンニをする側が本当に紳士を目指すなら、女性へ過剰な洗浄を求めるのではなく、身体の仕組みを知る方が先である。
膣の中は、女性の身体に任せておけばいい。
我々は外側で、礼儀正しく舌を働かせよう。
広告・医療情報について掲載内容は公的医療機関および産婦人科関連機関の情報を参考に作成していますが、診断や治療を目的とするものではありません。症状がある場合は医療機関へ相談してください。


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